カラーリバーサルフィルムの現像について ― 2025年05月30日 17:58
通常のカラーフィルム(カラーネガフィルム)は、先に書いたように撮影後に現像するとネガ画像が形成されます。
これに対し、カラーリバーサルフィルムは、撮影後に現像することで直接ポジ画像が形成されるフィルムです。従って、プリントする必要はなく、スライド映写機などで投影することで、写真を楽しむことができます。なお、反転ペーパーというのもあったので、スライドからプリントすることももちろんできました(ネットで調べたところ、残念ながら、今はもうこのペーパーも処理もなくなっているようです)。今は、スライドをデジタル化したのちに、デジタル的に光を反転させて通常のカラーペーパーに焼付けるようです。
話を戻しますと、カラーリバーサルフィルムには、一般的な内式(内型)と特殊な外式(外型)があります(ありました)。フイルムの感光層に感光材料としてのハロゲン化銀とカラー発色のためのカプラー(現像処理で色素になる)が入っているのが内式です。一方、外式には、感光層にカプラーが入っていません。どうやって発色させるかと言うと現像時にカプラーを供給します。
カラーリバーサルフィルムの現像は、カラーネガと少し異なります。カラーネガでは、露光された部分が現像されて発色するのに対し、リバーサルでは、「露光されなかった部分」を現像して発色させる必要があります。このために、現像は、黒白現像(銀現像)とカラー現像の2つのステップを必要とします。まず、黒白現像により、B、G、Rそれぞれの感光層の露光された部分のハロゲン化銀を銀に変えます。この段階で、露光されなかった部分のハロゲン化銀は銀にならずにそのままハロゲン化銀として残ります。
次にカラー現像のステップです。まずは内式のリバーサルフィルムについてですが、色素を形成するためのカプラーはフィルム中にあるので、ここからはカラーネガフィルムと似ていると言っていいでしょう。カラーネガフィルムと同様に、Bの感光層にはイエローカプラー、Gにはマゼンタカプラー、Rにはシアンカプラーが入っています。但し、第一ステップで、感光したハロゲン化銀がすでに現像されています。例えば青い光が当たったB感光層のハロゲン化銀は、第一ステップの黒白現像で銀に変わってしまっていますので、単にカラー現像を行うだけでは、B感光層のイエローカプラーは発色しません。感光していなかった部分を発色させるために、第二ステップのカラー現像液には「かぶらせ剤」、つまり未露光部分のハロゲン化銀を露光したのと同じ状態にするための化学物質が添加されているのです。そして、現像主薬も共存しているので、その「露光されなかった部分」のハロゲン化銀が、還元されて銀になり、同時に酸化された現像主薬がそれぞれの感光層のすぐそばにあるカプラーと反応して各色の色素が生成します。その後はカラーネガフィルムと同様に銀が漂白、ハロゲン化銀が定着(溶解)され、カラーのポジ画像が出来上がります。
すみません。長くなってしまったので、コダクロームの現像については明日書きたいと思います。