True Colors 12025年04月27日 22:22

先日の「日本タンポポ」で最後に書いた「人には黄色い花や白い花も昆虫には淡い青色に写ると思われます。」の部分について、調べて考えてみました。
人が感じる光、すなわち可視光の波長範囲は、微妙に異なる値が出てきますが、だいたい380-780nmあたりのようです。
この可視光を7色に分けると、あの有名な赤橙黄緑青藍紫という言い方になります。光の三原色は赤(R)、緑(G)、青(B)で、この3色の混ぜ方でいろいろな色を表すことができると言います。人の網膜の視細胞の分光感度を考えるとかなりややこしい話になりそうなので、ここでは省略します。赤い光と緑の光が合わさると黄色になります。つまり、白色光から青い成分がなくなると黄色になるということですね。ついでに、青と緑の光ならシアンという色、青と赤ならマゼンタという色になります。黄色い花は、太陽光のうち、赤い光と緑の光を反射しているので、黄色く見える、ということになります。

先の出典によれば、昆虫の感じる波長は300nm〜650nmということであり、昆虫の持っている視細胞は、赤い光はぎりぎりなんとか感じる程度であり、一方、380nmより短波の光、つまり紫外光については、昆虫は何色と認識しているのかよくわかりませんが、ともかく、赤色はほとんど感じず、緑色を強く感じ、青色ないしは紫外光を(青っぽく)感じて、緑+青でシアン色(≒淡い青色)に写る、ということかと解釈しました。

なお、人間の視細胞は3種類(だいたい、青・緑・赤に感応)ということですが、調べていく過程で、昆虫はその種によって異なり、ミツバチは3種類(紫外・青・緑)ですが、アゲハチョウは6種類(紫外、紫、青、緑、赤、広帯域)ということを知りました。本当の色がどうかというよりも、それぞれの昆虫が吸蜜や産卵のために花や葉を見分ける能力を進化させていった、ということなのでしょう。